2007年12月01日

「他人の家計簿」を読んだ

他人の家計簿 - ニート、秋葉系、株セレブ…格差社会を生きる若者たちのお金事情を読んだ。

20〜30代の若者の家計簿を取り集めた本。いろいろな人が出てきて興味深く読むことができる。「あるじゃん」という雑誌に出てくる家計診断コーナーなどが興味深く思える人にはお勧めの本。

しかし、ほとんどの人が苦しい生活をしているという状況であり、世代間格差という言葉を思い起こさずにはいられなかった。

こういった本にはよく出てくる丸山晴美氏によるアドバイスもある。個人的にはメディアに踊らされずに節約することが重要だと思う。最近の若い人はあまりに収入が少なくて日々の生活にも困る状況らしいし、這い上がるチャンスさえあたえられない状況というのはちょっとあきれる。
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2007年11月25日

「巨泉流 成功!海外ステイ術」を読んだ

巨泉流 成功!海外ステイ術 (大橋巨泉 著)を読んだ。

巨泉2 実践・日本脱出を改題、文庫化したもの。海外でのリタイア生活を実践している立場である著者による、日本脱出のためのアドバイス本。

年金での海外生活を実践するために必要なことや壁になりそうなことを述べ、自分にあった土地を選ぶ重要性とともにおすすめの国・地域についても記述。著者が実践しているリタイア生活の一部を日記形式のような形で紹介。その他いろいろなエピソードや他に実践している人たちの紹介など。

日本脱出での生活の仕方として、季節などによって国を変える「季節滞在型」と「定住型」のような区別があり、それぞれ長短があるらしい。著者はニュージーランドをお勧めの一つとしてあげており、物価が非常に安いことをその理由にしているが、最近は円安がすすんだおかげでこの本が書かれたときほどは安くないような気がする。それでも安いほうだし、将来の海外生活を視野に入れて現地通貨で貯蓄していけば問題ないのだろうが。投資家ビザのようなものについても勉強しないといけないんだなぁ。

後半生における優先順位として、「健康」「パートナー」「趣味」「ファイナンス」という順位を上げている。また、しがらみを断ち切るというポイントとして、"You can't have everything" という言葉からもどれかをとってどれかを捨てることの重要性を説いている。このあたりは実践者による言葉の重みといったところなんだろう。

著者の海外生活の一例としての日記のような部分は、リタイア生活をイメージするのには役立つのだろうが、自分はこの人のように活発に動くようなタイプではないので、ちょっと違うという気もした。(ゴルフをやるようになればまた違うんだろうけど)。バンクーバーには10年ほど前に行ったことがあり、冬だったのでとても寒かったと記憶しているが、カナダではかなり住みやすいところとはよく言われていると思う。

個人的にはシンガポールとかドバイとかに注目してたりもしていたんだけど、やはり暑すぎるところはよくないというのがこの本の結論になっているので、そういった地域は論外ということになりそう。

これまでもこのBlogで日本を脱出することを視野に入れたほうがいいと書いていながら、それに対する行動を起こしていなかったが、この本を読んでちょっとは参考になった。日本の将来は暗いが、とりあえずは稼げるうちは日本で稼がないとだめなんだろう。体や精神を壊すほど働く気はないが、現時点ではやはり資産運用よりは働いたほうがお金がたまりそうな状況だし、もうしばらくは日本での労働から資産を増やす方向にすべきなんだろうな。将来の海外生活も考えた選択をしたいとは思うけれども。

[2007/12/01追記]
日本を脱出して海外生活を目指すために必要な実践的な情報を得ることができる本を見つけた。ざっと見たけど、ちょっと大変そう。しかし、日本は終わっていることは確かだし、本格的に検討するだけの価値はある。
日本脱出マニュアル - 世界を旅する・働く・起業する・移住する (2005-'06)
地球の暮らし方 11 ロングステイ
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2007年11月20日

「労働ダンピング」を読んだ

労働ダンピング―雇用の多様化の果てに (中野麻美 著)を読んだ。

最近の雇用問題に関する本。非正規雇用の増加など最近起きていることを説明し、労働がダンピングされている構造を説明。そして、ILOの宣言やオランダなど海外の事例など世界的な視点から「労働は商品ではない」「隠された差別」ということを説明し、他国の事例なども交えながら、今後どういうふうにすべきか、ということについて述べている。最近の労働問題の背景を理解するのにとても役に立つ内容だった。

この本では、最近の規制緩和の流れが問題をさらに拡大しているとして、逆に規制することを主張している。読んでいて途中までは規制してもうまくいかないという自分の意見を持っていたが、最後まで読むと、やはりなにかしらの規制は必要という著者の主張を受け入れざるを得ないと思った。男性労働者に対して家庭を犠牲にして長時間残業を強いるといった逆差別的な状況になっていることを指摘し、これが少子化問題に繋がっていることを問題としてあげ、ワーク・ライフ・バランスなどの重要性を説いていることについては、同意できると思った。公的分野において民営化した事業が安値落札されてしまい、その結果サービスの質が悪化するという事例も取り上げており、価格だけで比較しないといった仕組みを取り入れて改善されつつある、ということについての記述もあった。

グローバルでの競争という状況において、単に安ければよいという価値観が蔓延した結果、粗悪な商品・サービスが流通しているということは最近特に強く感じる状況であり、そういう背景として人件費の過剰なまでの削減とか、無理な予算設定などによる長時間残業の常態化などが背景にあると個人的に思う。

企業間の競争をおこなうにあたり、同業他社のどれか一社が脱法的な雇用などによって人件費を削減して競争力をつけるようになると、他社も同調しなければ競争に勝てないということになってしまい、これが日本中に広がったのが最近の状況だと思う。個人的には、法を犯した企業に対して、現状よりもっと大きな制裁的な処分を出来るようにすべきだと思うし、それがうまく機能するようにしなければならないと思う。

また、消費者の立場として、そういった企業の商品に対する不買運動をしていくことが必要だと思う。偽装派遣などで騒がれたキヤノン、シャープ、松下などの商品を買わないといったことを消費者が実践していくことが必要な状況だと思う。ただ、数多くの企業がなんらかの手段で人件費を過度に削減している状況であり、こうした不買運動を本格的にしようと思うと買い物ができなくなるのかもしれないけど。買い物をするときにどうしても値段を見て安いものを選択してしまうけど、そうではなくて、その安い理由がほんとうに合理的なのかを確かめる必要があると思う。違法に近い形で人件費を削減した結果としての値段の安い商品は買わないようにすべきだと思った。他には、そもそもそういう企業には就職しないようにする、ということも必要だと思う。IT業界などでは偽装派遣をおこなっている企業などはインターネットなどである程度判明しており、そういう企業は人が集まらない状況となっていたりとすでにそういう傾向は出ているが。

他に感じたのは、最近フランスで大規模はストライキがおこなわれたりしているけど、日本でもそういう活動が起きるようにしていかないといけないと思う。すべての非正規雇用に従事している人が一斉にストライキをすれば社会は動かなくなるわけだし。ただ、大企業の労働組合自体が会社の犬状態で骨抜きにされている状況だし、そういった大規模なストライキを取りまとめることができるような人物はいないのだろうし、いたとしても国策逮捕されてマスコミの偏向報道などによって闇に葬られるのがオチなんだろうけど。どう見てもフランスの状況のほうが正常な社会なんだろうけど、平和ボケした日本ではストライキということの意味自体を労働者が理解できているかどうかもあやしいと思う。労働者自体ももっと労働問題について認識を深めなければならないと思う。(以前の自分も労働に関する知識を持っておらず、いろいろと誤解していた部分があった。)
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2007年11月16日

「亡国から再生へ」を読んだ

亡国から再生へ A Nation Without Ethics 経済成長か幸福追求か (高杉良 著)を読んだ。

経済小説作家である著者が、現代社会において人々のモラルや倫理が失われている状況を述べ、日本社会のありかたを問う内容。章ごとに現代社会の問題点が書いてあり、「倫理なきトップ」、「安倍退陣ショック」、「小泉改革"負の遺産"」、「メディアの腐敗」という4章にまたがっている。

多くの記述は同意できる内容であった。特に、メディアの腐敗について書かれた部分については、日経や朝日のレベルが落ちているという指摘は衝撃的だった。レベルが低い内容になっていることは自分も気づいていて、それはそれぞれの新聞社が意図してやっていると思ってたのだけど、そうではなく、天然でそういったレベルの低い内容の記事を出すようになっているらしい。アメリカが毎年日本に突きつけてくる「年次改革要望書」("Annual Reform Recommendations from the Government of the United States to the Government of Japan under the US-Japan Regulatory Reform and Competition Policy Initiative")について、メディアは全く報道していないということも書いてある。

小泉・竹中改革についての批判もあり、著者は以前から批判してきていたとのこと。確かに衆院選で圧勝したときのメディアの取り上げ方などは異常だったし、そのなかで著者のような主張をほとんど見ることができなかったのは、今思えば異様だった。

ただ、著者は2002年あたりの銀行の不良債権の処理に関する問題について竹中を批判していて、不良債権処理よりデフレ対策をすべきだったといっているが、あの当時に有効なデフレ対策があったとは個人的には思えず、著者の主張はちょっと違うと思えた。それより前の10年での政策がダメすぎたのがああいう状況になっていたわけだし。竹中の政策のアメリカ陰謀論もあったが、この陰謀論はちょっと極端な見方だと感じた。(真実なのかもしれないが、それは本人にしか分からない。)

小泉改革の結果が大したことはなかったという指摘はあっていると思うが、それでも小泉が支持を受けた理由としてなんらかの改革を期待した国民の選択は間違ってなかったのだろうし、むしろ何も改革されないよりは、少しでも改革されたということは評価してもよいと個人的に思った。本当に必要な改革をしてくれる政治家が登場して欲しいとは思うが、今の政治を見ていると自民も民主も期待できそうにないと感じる。

ホリエモンの件についても批判されているが、既存勢力に対抗する存在という位置づけで支持されたことについては評価してもよいと思う(まあ実体はアレだったという結末だけど)。あと、著者は株式市場の値動きについていろいろと述べているが、マーケットの需給とか投機的な動きとかいうものの本質を知らないようなので、株価水準に関する記述はやめたほうがよいと思った。

後半では経済小説について書いてあり、実在の人物をモデルにした内容を著者が書いてきたことなどを述べている。経済小説というジャンルを意識したことはなかったが、ちょっと面白そうだと思ったので、機会があれば読んでみようと思った。

最後に「ものづくり国家」の再生を主張し、人生で大切なのはおカネだけではないと言っている。現代社会の問題点がますますエスカレートするのはよろしくないというのは確かだが、それを解決していくのはもう困難だとは個人的に思う。企業のトップや官僚のトップから変わろうとしていけば日本はよくなる可能性はあると思うが、もはやそれは現実的ではないのは明らかだろう。あとは個人レベルでどう生きるかということになってしまう。本にあるように外資に行く選択もあるんだろうし、企業から離れて事業を起こすという選択もあるんだろう。

まあ、自分も株式市場で生活している立場であり、一般世間から見れば「拝金主義」にカテゴライズされるらしいので、あまり偉そうなことは言えないけど。現代社会のモラルハザードに嫌気がさした結果の現時点での自分なりの選択であり、ある意味被害者であるとも言える。もっと社会のことも考えた選択をしたいとは思うけど、その選択で自分の人生がダメになるような結果にはしたくないという気持ちもある。
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2007年11月15日

「なぜ社員はやる気をなくしているのか」を読んだ

なぜ社員はやる気をなくしているのか (柴田昌治 著)を読んだ。

人間の働く動機を、強制などではなく「内発的動機」であるということに注目し、組織としてそれを元に動いていけるように変革するにはどうすればよいか、ということについて述べている本。

序盤に、現状の会社組織において内発的動機が失われていることを指摘。中盤以降は、内発的動機を引き出すための仕組みづくりと、その実践について述べている。

自分も会社に勤めている頃はいろいろと問題点を発見して上司などに伝えるタイプだったが、やはり所属している部署や上司によっては対応が異なっており、明らかに「内発的動機」をそがれるような環境になることが多かったなぁ、というこを思いだした。

逆に、リーダーの立場としてはメンバーの意見などをできるだけ聞いて取り入れようとしていたし、変革が必要な部分については考え直したりといったことも意識していたが、どうしても時間的な制約や外部からの制約などから思うようにいかないということが多かった。

「内発的動機」を重要視することはとても重要であるということには同意できると思う。そのためには、リーダーシップではなくスポンサーシップを発揮することが重要である、とあり、トップ自身が変わろうとすることの重要性を述べている。ただ、この本の後半で述べてあるスポンサーシップの重要性や「場」を設けて話をしていくことの重要さはわかるのだが、具体的にどういうふうにしていけばいいというのが本ではあまり述べられておらず、この本だけを見ていざ実践しようとしても困難だと感じた。

実際の組織でこれを実践していくのはかなり困難だと思うが、閉塞感のある現代社会においても、潜在的に問題意識を持っている人は数多くいるはずなので、そういう人たちがまず当事者になって変革していけるような世の中になればよいと思う。(実際にはどうしてもなんらかの抵抗勢力のような人たちがいるのだろうが。これって一つの会社だけではなく、国家単位の問題でもあるよなぁ。)

個人レベルとしては、こういう「内発的動機」を重視している会社に入社することによって生き生きと仕事ができるようにしたいと思った。その逆のような会社はできるだけ避けたいと思う。これを外部から見極めるのはかなり難しいが。
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2007年11月10日

「バカの壁」を読んだ

バカの壁 (養老孟司 著)を読んだ。

現代社会の問題点についての本。思考停止を招いている状況、あべこべの状況について述べている。また、現代人がいかに考えないままに、己の周囲に壁を作っているか、どうしてそうなってしまったかを指摘している。そして、一元論に陥ることに警鐘を鳴らしている。

先日読んだ幼児化する日本社会でこの本が参照されており、興味を持ったので読んでみたが、書かれている内容にはほぼ同意できると思った。

ただ、現代社会の問題点を解決へ向かわせるためにどうすればよいのかという点については、個人的には、もはや現代社会は行くところまで行ってしまっている状況であり、エネルギー問題や環境問題など外部環境的にどうしようもない段階までいかないと問題を認識しないのだろうし、そうなったらそうなったですでに手遅れということにでもなるのだろうと思った。

この本で書かれている現代社会に対する個々の問題点については、よい指摘をしていると思う。すぐに忘れそうだけど。日本中(というか世界中)の人間がこの本を同時に読んで、それを受けて行動を変えれば違う世界が開けるのかもしれないんだろうけど、不可能だなぁ。

とりあえず、すでに自分の中では持っている資質だが、ものごとを一つの側面から見るのではなく、いろいろな側面から見るようにして、考えるようにすることを今後も意識しようと思った。これができなくてヒステリーを起こすような人たちが最近は増えていると感じるけど、そういう人たちにもこの本で述べられているような問題を認識することなく一元論化してしまっているのだろうと理解しないとだめなんだろう。
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2007年10月30日

「幼児化する日本社会」を読んだ

幼児化する日本社会 拝金主義と反知性主義 (榊原英資 著)を読んだ。

日本社会で進む二分割思考(ものごとを単純に白か黒か決め付ける)や反知性主義を批判し、どうあるべきかを提案する内容。

著者はミスター円として知られていた人。個人的には彼の専門分野に関するテレビなどでの発言に対してはちょっと批判的に見ていたのだが、この本の内容に関しては多くの部分について同意できる内容であり、よくこういった内容の本を出版してくれたと思った。

教育、企業倫理、マスメディア、規制緩和/地方分権などについての章があり、それぞれに関しての問題点とどうあるべきかを提案している。教育については個人的にはあまり興味がないしよく分からない部分もあったが、企業倫理やマスメディアに関してはこの本にある内容と同じことをここ数年感じていた。

企業も利益を追求するのが必要だが、最近はあまりにも株主の方を向きすぎていて短期的な利益を追求することに力を入れてしまい、倫理的に問題のある行動を経営者主導で取っているような状況であり、いろいろと改善しなければならないという主張は同意できると思った。

マスメディアについては、ワイドショーや報道番組などで視聴率至上主義のせいで単純で一方的な思考での報道が行われており、物事を多面的に分析したりすることもできず専門家でもないお笑いタレントがコメントしたり、センセーショナルな映像を流して印象操作をしたりとあきれる状況にあることを批判している。何らかの事件なり不祥事なりが発覚したときに、当事者の社長が一方的に頭を下げて謝罪させられ、彼らに言い訳することは許されないという雰囲気があることについても問題視しており、マスメディアによる「いじめ」であるとも言っている。自分もテレビに限らず最近の報道は一方的であると思うし、消費者なり利用者なりの立場の人間がサービスに対して過剰に求めすぎる傾向があるとも思っていたので、この本で鳴らされている警鐘を世間なりマスメディアなりが認識して、社会を変えていくようにしないといけないと感じた。

自分は物事を多面的に考えるようにしているが、世間はそうではなく、その傾向がどんどん強くなっていっているのは非常に懸念されることだと思う。企業のトップが側近に自分と異なる意見の人間を置くことの重要性も指摘している。

日本においてすでに「幼児化」がかなり進んでいる状況でもあるので、このまま変な方向に突き進まないで欲しいとは思う。個人的な立場でどうすべきかということについても考えないといけないが、社会全体としてどうあるべきで、そのために個人として何をすべきかということは非常に難しいと思う。
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2007年10月25日

「雇用融解」を読んだ

雇用融解―これが新しい「日本型雇用」なのかを読んだ。

週刊東洋経済の記者が取材してきた雇用問題をまとめた本。偽装請負の問題のほか、「外国人研修生」の問題、「個人請負」の問題、ホワイトカラー・エグゼンプション、「医師・教師・介護士」の悲惨な状況などをまとめている。

先日読んだ偽装請負の本に関連してこの本も読んでみたが、あきれる内容であり、日本経済の景気回復の要因がこんなものなのかと思うと、とても悲しくなるものがあった。著者は取材の過程で訴えられたりしたこともあるようだが、それにもかかわらずこの問題を世間に知らせるという重要な役割を果たしており、すばらしいと思った。

この本では偽装請負以外にも雇用に関する問題について記述しているが、共通して言えるのは、競争力を保つためのしわよせが全部労働者にいっており、デフレスパイラルの影響がこういうところにしわ寄せとして出ているんだと思った。大企業の経営者としては利益を上げないといけないのはあるんだろうけど、この現状をどれだけ理解して経営しているのだろうか。これは政府や行政機関にも同じことが言えるんだけど。大企業がこれで利益を上げても、株主の半分は外国人だったりして、日本にメリットがあるのかということをちゃんと考える必要があると思う。キヤノンとかはすでに外資系企業といってもよい株主構成だし、彼らの言うことを優遇すべきではないという考え方をもたないといけないと思う。

このままでは日本は滅亡への道を進むしかないと強く感じた。この現状を踏まえて、個人として自分がどう動くべきか考えてみたものの、よい回答は思いつかなかった。一世代前の人間が作った大きな借金を次の世代に押し付けているという構図もあるんだし、やはり一度スクラップしないと解決しないのだろう。バブル崩壊のときに下手に救済したツケが回ってきているのだろうし、今後ももっとひどくなるだろう。

この本でも指摘しているように、偽装請負やフリーターなどだけでなく、正社員にとっても労働量の増加という問題は発生しており、今後ホワイトカラー・エグゼンプションが導入されれば、本来の意図通りにまともに運営されるとはとても思えず、さらに悲惨な状況になると思われる。給与などの待遇に見合わない責任を押し付けるということについても指摘しており、これについても大きな問題だと思うが、一般的にどれほど認識されているか疑問だと思う。

何をどう変えていくべきかは分からないが、とりあえず個人レベルでサービス残業に応じないことを徹底するとかしていかないとだめだと思う。こんなのがまかり通っているから労働者がなめられてしまい、経営側からなし崩し的に人件費削減を推し進められてきたのだろうし。海外だともっと労働組合がしっかりしていたり、学生が暴動を起こしたりするレベルなんだけどなぁ。せめて労働者ひとりひとりがこういった本を読んで雇用関連の法律などを理解することが必要だな。有休とかもとらずに捨てる人が多いけど、休みをとらないことは自慢できることじゃないと認識して、与えられた権利はちゃんと行使するといったくらいの心構えが必要だと思う。

最近はサイレントテロという言葉もあるらしいし、そもそもお金がなかったり時間がなかったりで、消費になかなかお金が回らない状況となっており、さらなるデフレスパイラルになるのではないかと懸念している。そういう自分もムダなお金の使い方はほとんどしない状況だし。
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2007年10月05日

「成功の9ステップ」を読んだ

成功の9ステップ(ジェームス・スキナー著)を読んだ。

有名な7つの習慣と同じような自己啓発本。非常によい内容でとても参考になった。

「違いをもたらす違い」というのがポイントになっている。9ステップは、パーソナルパワーをもたらしてくれる4つの基礎と、目標達成のための4つの成功のサイクルと、テコの効果を発揮するためのリーダーシップで構成される。

4つの基礎の3番目に紹介されている無限健康という考え方は、これまでの常識を覆す内容で、とても参考になった。自分は食事の後に眠くなることが多くて悩んでいることだったが、この方法によって解決に向かうかもしれないと思った。

Web上でいろいろと検索してみると、ナチュラル・ハイジーンと呼ばれているものらしい。これについてはさらに調べてみるとともに、少しずつでもいいので取り入れていくつもり。とりあえず、朝食のフルーツのみ(バナナが一番簡単なのでバナナばっかりだが…)と、昼夕は野菜をできるだけ多くとるようにするというのは実践中。野菜以外には一品だけ食べるのがよいらしいが、このあたりは食べ合わせがいろいろとあるようで、自分なりにさらなる研究をしようと思う。ベジタリアンになるのがよいらしいが、料理をしない人間がベジタリアンとして暮らしていくのは非常に困難な気がする。こういうニーズに対応した弁当をスーパーやコンビニで売っていればいいのだけど…

他に、成功のサイクルで、望む結果を明確にするというのが最初にあるが、自分が人生に対して何を望んでいるかというのが、具体的にないことを改めて認識してしまった。以前会社に勤めていた頃に受けた7つの習慣か何かの研修でミッション・ステートメントを作ったのだが、ちょっと抽象的すぎることもあり、人生の目的というものを改めて明確にする必要があると感じた。最近は現実的な考え方ばかりで理想を追い求めることがなくなっていたこともあり、望むものがあまりなかったり、あまりにも現実的なものを望んでいたので、大きく考え方を変えないといけなさそう。

こういう本は実践することが重要なので、いろいろと大変だけれども、今後の人生に生かしていきたいと思う。
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2007年09月24日

「偽装請負 - 格差社会の労働現場」を読んだ

偽装請負 - 格差社会の労働現場を読んだ。

朝日新聞が去年の7月頃から報道している問題をまとめた内容。現在の格差問題を理解するのにこの偽装請負の問題を把握するのは必須であり、よくまとまっていると思う。

偽装請負自体は東洋経済や日経エコノミストなどの週間の経済誌などですでに何年も前から記事になっていたので知っていたが、実際にキヤノンなどの具体的な企業名を挙げて一般紙の一面で記事にしたという点で朝日新聞は評価に値すると思う。もっとも、朝日新聞自体も部署によっては問題を抱えているというWeb上の記事をどこかでみたことはあるが。

2000年頃の製造業が苦しい状況で、企業がやむをえずに手を出したという内容になっているが、自分が勤めていたIT企業では10年以上前からこういうことをやっており、新入社員で入社したときから他社の人間と同じ空間で仕事をするというのが普通に行われていたので、経済誌などの記事を見るまではそれが問題のあることだというのに気づかなかった。解消しなければいけないとは分かっていながら、企業としては利益を上げる必要もあり、現場レベルでは違法と断定される状況を小手先の手法で回避するだけであり、実体としては変わっていないことが多いと思う。(この本にある松下のようなのは論外だが。)

IT業界では根が深く、この形態がなくなると業界全体(発注側、請負側とも)がうまく動かなくなるというのは明らかだと思われる。実際に労働基準局が指導していかないと改善しないのだろう。ただ、最近はいろいろと問題視されていることや、Web上でもいろいろな情報が飛び交っていることから、この問題は労働者側も認識しており、偽装請負で労働者を提供する側の企業には求人に対する応募が減っているという現象も発生しているらしい。最大手として業界でも有名な某社は、某転職サイトに「風評追跡プロジェクト」などと称して悪いイメージを払拭しようとしているなど、香ばしい状況となっている。

この慣行が続けば、日本が国としてダメになっていくことは明らかだと思うけど、それを回避するために一個人としてできることがほとんどないことが悲しいと感じる。海外でこういうことがあれば、抗議のデモや暴動が発生するのが当たり前なんだろうけど、日本はよくできているというか、そういうことは絶対になさそうだからなぁ。とりあえず、偽装請負に加担している会社の商品はできるだけ買わないという不買運動くらいならできるんだろうけど、日本のほとんどの大企業で同じようなことをやっているのが実体なんだろうし、結局は消費自体をなるだけ減らしてしまうという行動になってしまうと思う。

こういった偽装請負のような他者から搾取するようなことはせずに、会社を興して経営をしていくのは難しいのだろうか。違法行為をした企業が出し抜けて利益を上げていくという姿は健全ではないし、他社もその違法行為をして追いつこうとして、社会全体が悪い方向に向かってしまうという結果になってしまっている。結局はこれまで他の本を読んだときと同じ結論である、日本を捨てて海外に脱出すべきということにいきついてしまう。

しかし、これらの大企業にいる人で一個人という立場では常識的におかしいと思っていることであっても、会社という集団の一員という立場では平気でそういうことをできるという集団の力は恐ろしい。名の知れている大企業の力とはそういうものなんだろうなぁ。キヤノンもこの報道が最初にされた後に広告を取り下げて圧力をかけたらしいし。広告を通じて大企業から実際に行動を制限されているメディアのあり方も問題なんだろうけど。キヤノンの会長が実際にこの問題で処分を受けるようなことがあれば、日本も変われるんだろうけど。
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2007年06月02日

『若者はなぜ「会社選び」に失敗するのか』を読んだ

若者はなぜ「会社選び」に失敗するのかを読んだ。

日本を代表する大企業の従業員を直接取材し、さまざまな視点から会社を比較するという内容。特に新卒や社会人2〜3年目で転職を考えている人には役立つ内容だろうし、30歳すぎてから転職を考えている人は実感を持ってこの本を読むことができると思った。

トヨタなどの大企業でも従業員にかなりの犠牲を強いており、それをもとに莫大な利益を上げていることがわかる。自分もインターネットや雑誌などでもいろいろなニュースを見てきたが、信じられない文化を持つ企業もあり、あきれてしまうとしかいいようがない。

自分がかつて勤めていた会社についての記述もあり、大筋では間違いない記述となっていた。ただ、他社があまりにもひどいということもあり、そんなに悪くかかれてないところが意外だった。まあ、業績を考えるとあまり入りたいと思う人はいないだろうが、勘違いして入社する人がいなければいいと思う。

この本では、企業内で仕事がほとんどできないにもかかわらず、労組が強かったり、日本の法律で解雇が難しかったりで、解雇されずにほとんど仕事をしないような人についての記述もある。社内でこういう人を見ていると、こいつらのために「できる人」が余計に働かされたあげく過労死したりするのは納得がいかないと思うのだが、この本では、最近議論されている「再チャレンジ」の本質として既得権を持つ正社員のクビを切りやすくするということを指摘しており、非常に興味深い。団塊の世代が搾取する構造は、企業内でも存在しており、早急に修正されるべきだと思う。これで雇用の流動性が増して、35歳を過ぎると転職がしにくくなるとかいった問題もなくなるだろう。

この本の著者である渡邉正裕 氏は、My News Japanという独立系ニュースサイトを設立している人である。このサイトは、livedoorに記事を配信しているので、livedoorでニュースを見ると一部の記事を読むことができる。(有料制なので全部を見たければお金を払う必要がある。) 独立系ということで広告主に影響されない立場で記事を書けるということで、大手メディアでは取り扱われないようなトヨタの労働問題などの記事もあった。(なお、自分も興味のあるニュースが多いので会員登録を考えたが、\1,890/月の価値はないと考えてやめた。株式投資家という立場からは変に企業の中身が見えていないほうがいい(企業は大きな問題を起こさずに利益さえ出して株価が上昇すればいい)という考え方もあるし。)
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2007年03月03日

「格差社会―何が問題なのか」を読んだ

格差社会―何が問題なのか (橘木 俊詔著)を読んだ。

格差問題についてはいろいろと報道されており、断片的に接する機会も多かったが、この本を読んで何が問題なのかについてある程度理解できたような気がする。

貧困の定義として、等価可処分所得の中央値の50%以下という相対概念を使用しているが、具体的にいくらなのかが気になった。この本では高齢者単身世帯の割合も多いとなっているが、この層の人たちはそんなに困ってないような直感が個人的にはあるし、統計の取り方としてちょっと違和感があった。むしろ若者のほうが問題となっていると思う。

最低賃金や実質で受け取る賃金が低すぎるため、生活保護を受けている人より少ない収入になっている、とかいったものはどう考えてもおかしな現象だ。公務員がいかにまともに仕事をしていないかを示す事例だろう。

富裕層の例としてIT長者の例を挙げて批判的な事例を書いていたが、ポイントとして的外れな気がした。この部分は無視したほうがよさそう。

日本がすでに低福祉、低負担の国になっているという事実はびっくりした。個人的には北欧のような高負担は嫌いなので今の方向性は賛成なのだが、かなり進んでいるとはなぁ。

格差社会を議論するときに、「機会の平等・不平等」と「結果の平等・不平等」を区別する必要があるということは良いポイントだと思った。機会の平等というのは重要であると思う。

個人的に気になっているのは、今の大企業が年功序列の賃金体系となっていて、大した成果を上げていない40〜50代の人間に高賃金を払う一方、若い人間にはそこそこの給料を払いつつもサービス残業などでかなりの負担を課していて、さらに正社員待遇以外の安い方法で労働力を調達していることだ。公務員に関しても同様だと思うが、既得権益を持っている層が不当に高い賃金を受けているしわ寄せが若い層にいっている。個人的には、正社員に対する解雇の困難さが逆に若年層に負担を強いているしくみとなっているのは明らかだと思うし、劇的に労働市場に流動性を持たせるような仕組みが必要だと感じている。

それにしても、巨額の財政赤字となってしまっている現状では、財政面からも打てる対策は限られている気がするし、日本はすでに詰んでいるのかもしれませんね。

個人的には長生きには興味はないので、自己責任である程度自由に生きれればいいと思っているんだけど、それでも機会を与えられない社会の仕組みは改善が必要だと思う。

この本では日本の将来の競争力などを懸念した記述も見られる。確かに書いてあることは事実なんだろうけど、そもそも現在の若年層が日本の将来を不安視しているのは、上の世代が負担を後の世代に押し付けているからなんだよ。これまで背伸びして世界トップクラスまで成長したツケなんだろうね。

何か支離滅裂な感想になってしまった。いえることは、今の日本のキャパ(政治・経済など)で、1億3000万の人間がどう暮らしていくかということで、特定の人たちが不当に既得権益を得ている余裕は日本にはもうないということなんだよね。ほんと何とかならんもんかなぁ。
タグ:格差
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2007年02月16日

「若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来」を読んだ

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (城繁幸 著)を読んだ。

この本の内容は、自分が普段考えている内容とほぼ一致しており、よくこういった内容の本を出版してくれた、と思った。自分も以前働いていた大企業で使えない老人を養うために過大な予算となっており、それを若い人がボロボロになって達成しようとしている構図に気づき、このシステムはいつか崩壊すると考えてアクションをおこしたので、とても共感できた。

  • 「昭和的価値観」の問題点
  • 年功序列の問題点 (レールが途切れる)
  • 既得権益を持つ世代が若い世代へ負担を押し付ける構図
  • 政治家、マスコミを含めた既得権益を守ろうとする構図
  • 「働く理由」を取り戻す


若い人はもちろん、老人世代の人も自分たちだけ逃げ切って負担を後へ押し付けようという考えを改めるためにこの本を読んで現実を認識して欲しいと思う。

著者は、内側から見た富士通 「成果主義」の崩壊という本で有名であり、自分も以前この本を読んでいたのだが、今後もこういった内容の本で現在の日本のシステムに対する問題点を提起しつづけて欲しいと思いました。

そのまんま東が県知事に選ばれるくらいに政治・既存システムへの不満は高まっているし、日本もいいかげん既得権益を持つ老害を排除しないと将来はないというところまできている。夕張市のように粉飾したあげく大幅な借金を残して、市の職員は退職金をもらってドロン、ということを国家ベースでやられたら残される若い世代はたまらん。

働くという点とは離れるけど、少子高齢化の問題に関しては昔読んだ「老人駆除 Anti-Elders War」もおすすめ。

ずいぶん前からいろいろな問題が提起されているのに、一向に変わらない日本という国が嫌になりますね。小泉首相のときは公務員改革など変わる兆しはあったんだけど、今ではさっぱりというかかえって権益強化に向かっているような感じで、誰のために仕事をしてるんだ、という感じの人ばっかりという印象だし。日本を離れる具体的な計画をそろそろ真剣に考え始めないといけないかなぁ。
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2006年11月25日

「低度情報化社会」を読んだ

低度情報化社会を読んだ。

本屋で表紙を見て「あふれかえるジャンク情報に溺れゆく人々」「mixiと2ちゃんねるが加速させるエンドレス・コミュニティ」などのコピーに反応してしまった。

内容は8章から構成されるが、最初にいきなりとある主婦のBlogの事例が出てきて、すぐに「うつ女れい」のことだと分かってしまった自分はどうかしていると思った。この本を読み進めること自体が「低度情報化社会」にはまっていることなんだろうなぁ、と思いつつも最後まで読んだ。(他のBlogでも同じことを書いてそうだけど、あえて他のBlogを読む前にこのエントリを書いている。)

本の内容は、各章のタイトルを見ればなんとなくわかるような感じだが、IT屋と投資家(投機家)の視点を両方持っているような人でないとこの本をすんなり理解するのは難しいと思った。自分はこれらの属性を持っているので多くの点で共感できたが、恐らく多くの人は変なことを書いているわけわからん本だと思ったに違いない。ただ、ホリエモンの章は自分の考えとは違うので読んでいてあまりいい気分ではなかったが。(現在裁判が進行中で、真相は闇の中だし、あまり向きになってもしょうがない。既存の体制や既成観念に対する考え方などは人それぞれだし。急進改革者として5年に一人の逸材と著者は書いており、その視点は面白いと思った。)

数年先行している韓国の現状についての記述があり、日本も後追いしているというのはかなり気になる。こういうのは他の分野でも当たることが多い。

この本が指摘するように、個人的にも情報に溺れることが多くなっていると感じている。特に、数千円程度のものを買うにしても、いくつかの製品の候補を上げ、Blogや2ちゃんねるなどで評判を調べて検討しないと買えないというのはマズイと感じている。まあ、昔は製品の選択肢はそんなになかったんだろうし、製品の品質もよかったので地雷を踏むことが少なかったというのはあるんだろうけど。逆にTV局などのメディア側のマーケティング・プロモーション手法もひどいものになってきているし、改めて考えるとインターネットのおかげで住みにくい世の中になったのかもしれないと思った。(悪い情報は知らせれるべきなんだろうが、知らないほうがよいということもある。)

この低度情報化社会に対して個人としてどのようなアプローチをとっていくかというのは悩ましいものがある。確かにインターネットがなければ今の人生はなかったし、いろいろと便利に使ってきたんだけど、必要な情報を得るのにかかる時間的コストが大きすぎるのが問題だよなぁ。2ちゃんねるでも参考になる情報はかなり得ることができるし、自分の人生にも大いに役立ってきたからなぁ。(各専門板はかなり参考になる情報がある。雑談メインのところは時間の無駄なのでできるだけかかわらないように心がけている。)

と、無駄な情報源をまた一つインターネット上に増やしてしまったな。
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2006年10月28日

「2017年 日本システムの終焉 The End of Japan's System」を読んだ

2017年 日本システムの終焉 The End of Japan's Systemを読んだ。

日本の国家財政破綻を警告する内容。

過去から現在までの経済の歴史において起こったことを、わかりやすい図表などを元に説明。日本が現在おかれている状況を理解できる。借金が増え続けている状況、特別会計の誇大化と「役人天国」、財政危機をあおることによる増税路線への世論誘導、「ネバダレポート」、など。さらに、戦前の国家破産の状況と、現在の状況が似ていることを指摘し、歴史は繰り返すということを述べている。

それらを踏まえ、日本システムが終焉に向かうことを述べている。少子高齢化、サラリーマン社会の崩壊、年功序列がもたらす先送り体質(「無責任システム」)、モラル崩壊といった状況を述べ、財政悪化による重税により現役世代が切り捨てられ、また、国家は信頼できないものになることを指摘している。

最後に、最近の韓国・ロシア・アルゼンチンの海外の例を述べ、ハイパーインフレなどが起きるが、国家破産が新しい日本の出発点になることを述べている。また、先延ばしすればするほど大変になることも指摘している。

これまでいろいろな本を読んできていたので、この本が指摘することの一部についてはすでに認識していたが、この本では背景をわかりやすく述べており、バブル崩壊の後始末の過程で借金が急増していることや、特別会計の仕組みにより、役人がおいしい思いをする仕組みになっていること、戦前の国家破産と現在の状況が似ていること、などは、個人的に理解を深めることができ、ためになった。

先送り体質といったことは、自分でもここ数年感じていたことであり、共感できる内容だった。誰かがこの流れを止めないといけないんだけど、政治・経済ともにそうはならないのは残念だなぁ。小泉元首相はそのあたりを意識して改革を叫んでいるが、結局は骨抜きにされているわけだし。

国家破産に対して個人レベルでどう対応するか、ということについては、この本では「個人と技能を磨く」、自分に投資する、「昭和30年代村」といったことを提案している。キャピタルフライトといった内容はこの本では述べられていないが、すでにある程度資産がある人は、日本国家に捕捉されないような形で外貨資産を持ったり、金地金として保有するなどの対策をとってハイパーインフレなどに備えるべきなんだろうなぁ。こういう内容に関する本も読んでみようと思う。良い行き先があれば日本を捨てるのも選択肢の一つだろうけど。
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2006年08月26日

「人口減少パニック」を読んだ


人口減少パニックを読んだ。

人口減少の現状・問題点・世界での他国の事例・未来への提言など。

人口減少という問題を再度認識するのに役立った。社会保障制度(年金含む)の崩壊や、国力の減少ということはすでに認識していたが、社会保障関連の予算の中である程度の割合を少子化対策やそれに関連していることに使用されていることなどは始めて知った。いろいろな雑誌の特集などで出てくるような若者の生き方のような話もあり、結婚しないとか子供を生まないとかいった事例も書いてあった。

人口減少とか社会保険制度の崩壊といったことは、20年ほど前に自分が小学生の頃にはすでに社会科の授業で問題点として学んでいたことだけど、それが現在ますます悪化しているというのはいかがなものなんだろうなぁ、と思ったりもする。政治が短期的な視点しかなく、老人へ権益が集まるしくみを強化してきたツケが回ってきており、しかもその老人たちは自分たちが作った負債を次の世代へ押し付けてしまう、というひどい状況であり、若い人がまじめに日本をよくしよう、などとは考えないのは当然なんだよねぇ…

この本でははっきりと書いていなくて残念だったけど、問題点の一つとして高齢化というのがあると個人的には思っている。人間としては寿命が延びて長生きできる、というのはいいことだと一般的には考えられているんだけど、それが医療費の増大など社会保障に過度の負担をかけているんだよなぁ。こういった観点からものごとを見るのはマスコミでもあまりないんだけど、どう考えても医学の進歩がマイナスになっているのははっきりしているんだよなぁ。最近は尊厳死などについても問題として認識されるようになってきているけど、経済という面から見ると寿命が延びるのは決していいことばかりではないと思う。

個人的には、長生きには興味がなく、60歳あたりまで生きていればいいや、と考えているし、そう考えるとサラリーマンで過度な労働をしてボロボロになってその後の人生を台無しにする気にもならない、と考えている。当然、結婚とか子供とかには興味はないし。ちまたでは70歳まで働けるようにする、とか訳分からないことを言い出している人もいるけど、そこまで働きたいものなんかなぁ… 理解不能…
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2006年07月30日

「技術空洞」を読んだ


技術空洞を読んだ。

ソニーの凋落の内情を書いた本。特に、技術面に重点が置かれた記述。

技術屋の集団で革新的な製品を出し続けてきたソニーが、カンパニー制、成果主義、EVA、社内の派閥争い、事なかれ主義などの影響もあってしだいに凋落していったということが書かれており、同業他社にいたこともある自分としては、日本のどの会社も同じようなことになっているんだなぁ、と納得した部分と、ソニーまでもがここまでひどい状況になっていたのか、というあきれた部分があった。PCという水平産業の分野においてVAIOで成功したことで、垂直統合に強みを持っていたソニーが方向転換してしまった、という話も興味深いものがある。研究所の扱いは同業他社も同じような感じだし、研究者はよくこういう環境でがんばるなぁ、と感心してしまう。

まあ、インターネットの普及で競争のスピードがものすごく速くなってしまい、過去の戦略が機能しなくなってきた、というのが根本的な部分であったのかもしれませんね。

著作権保護を重視しすぎてしまい、音楽配信や音楽再生・管理ソフトで後手を踏んでしまったあたりの記述は、やはりそうだったのか、と思った。昔のOpenMG JukeboxやSonicStageを使っていた身としては、やたら重くて使えない理由ががんじがらめの著作権保護のためだったということがわかったが、それにしても相当ひどかったなぁ、ということを思い出した。今はiTunes使いになっているのでもうどうでもいいけど。

最近は液晶テレビが好調と伝えられているけど、広く知られているようにこれもOEMのようなもので、SONYという過去の栄光に依存したブランド商法であり、これが使えなくなれば崩壊するんだろうなぁ、と感じている。日本の大手電機メーカーはどこも商社のような感じになっており、技術力を生かしたいと思うような人が働く場所ではなくなっているんだろうなぁ。個人的には株価がどう動くかも気になってるけど、外国人はよく買い進めると思うなぁ。アラブの王子はこういう実態を知っているのかなぁ。確かに過去の栄光に依存しているとはいえブランドの力は強いんだろうけど。

金融部門は好調らしいので、技術関連の部門はブランド価値があるうちに高値で売却して金融・投資事業に特化すればいいのかもしれない、と個人的には思わずにはいられない。極論だけどおもしろいと思う。
posted by mako at 14:23| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(ビジネス本・その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月08日

「幸せを奪われた「働き蟻国家」日本―JAPANシステムの偽装と崩壊」を読んだ


幸せを奪われた「働き蟻国家」日本―JAPANシステムの偽装と崩壊を読んだ。

いろいろと考えさせる内容。本に書いてあることがどこまで真実かはわかりませんが、おそらく真実なんでしょう。

ちょうど村上ファンドの問題で注目を集めている検察のことについても書いてあり、検察の問題点についても理解できた。

この本では、官僚の問題についても書いてある。

特に印象に残ったのが、日本の政治システムではAccountability(説明責任)を負う人が誰もいない、ということだった。他国の独裁的システムと異なり、権力が官僚・掲載・政治エリートの上層部に分散しているという特異性を持っているという指摘はするどいと思った。官僚が自分の管轄の利害のみを考えて行動してしまい、日本がどうあるべきかという観点を全くもたないのはこういうシステムだからどうしようもないのだろう。

数十年後に今の若い世代が政治・経済においてメインプレイヤーとなってきたときに、どのように変わっていくのかということに興味はあるが、恐らくあまり変わらないような気もする。この本でも指摘されていたように、教育システム自体に問題があって考えることをしないような人が多いからなぁ。

最近のいろいろな出来事から、日本の将来への希望を失いつつある自分を自覚してきた。性格的にも日本のシステムに合わないとは感じていたこともあるし、やはり本気で海外脱出を考えるときに来ているのかもしれない。
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2006年05月27日

「老人駆除 Anti-Elders War」を読んだ


老人駆除 Anti-Elders Warを読んだ。

少子高齢化社会の本質を記し、それに対して提言している。ざっくりと以下のような内容
  • 世代間戦争: パイの奪い合いとか子供や家族にお金をかけないとか選挙ではジジババが勝利する、とか。

  • 老人は弱者ではない: 3つの真実と3つの誤解として、長くなった老後や小さくなる家族などの真実と、高齢者はみんな貧しいとか心身とも弱いとか保護すべき弱者であるといった誤解について述べている。

  • 年金一揆が起きる: 年金の保険料と給付の簡単な仕組みの説明。若者が年金不払いとしている、年金給付額が多すぎるとの主張。

  • 金持ち老人・貧乏老人: 自治体の老人優遇サービス、住民税を払わない老人。福祉サービスの濫用。

  • 少子化は若者の反乱: 人口減少社会。子供は「消費」するもの(ペットと同じ位置づけ)。若者の希望が減る日本社会。

  • 老人支配国家の終焉: これまでの政治の先送り体質。社会保障費用はもっと減らせる。著者の6つの提案。シロアリ老人は駆除せよ。

年金の問題については自分でもある程度把握していたが、改めてこの本のようにまとめられていると、問題を整理して再度理解することができた。若い世代だけでなく全世代に読んでもらいたいと思う内容だった。確かにタイトルはちょっと過激だが、中身はちゃんとした内容だった。

日本人の体質として、もらえるものは欲しいけど、そのために負担が増えるのは嫌だ、というのがあり、本書でもそれについて何度も言及していた。確かに社会を維持するためには税金を負担するのは必要なことなんだけど、それに対して抵抗感を覚えてしまうのは変な感覚なんだよなぁ。子供のころの社会科の授業ではちゃんと勉強したんだろうけど。やはり税金の無駄遣いといった報道が多数されているからこうなってしまうんだろうなぁ。ただ、定率減税廃止などのマスコミの報道で負担増の部分だけを必要以上に強調するのもどうかと思うけど。

若者が年金保険料を払わなくなっていて、手取り収入に対する割合が多すぎるというポイントが示されていた。もらえるかどうかわからないので不払いという人も多いようだ。自分は、障害年金のことを考えて不払いという選択は取らないが、全額免除の条件が整えば手続きするだろうなぁ。この本では書いていなかったが、どう見ても今の年金制度はねずみ講だからなぁ。国家レベルでの最大規模の詐欺といっても言い過ぎではないと思う。

この本の提言の内容はそれなりの無難な内容だった。個人的に考えているのは、今の財政状況を考えると小手先の方法じゃもうどうしようもなくて、全世代が均一の負担をして一度リセットして、自助努力のみでやっていくような制度にしなきゃいけないんだろうなぁ。

個人的には、お金が尽きた時点でそれ以上人生にしがみつこうとは思わないけどなぁ。医療が進歩しすぎて寿命が長すぎるのも間接的には影響しているんだよねぇ(国民健康保険なども仕組み的には破綻していると思うし)。憲法に基本的人権というのが規定されており、老人になって暮らせなくなったらとっとと死んでくれ、というのはありえないんだろうけど、今の既得権益を持った老人が生き生きとしていて、若い世代が子供を育てる余裕さえない状況でこきつかわれて過労死したりというのは何かが間違っているよなぁ。

この問題に対して個人レベルで何ができるか、というのは難しい問題だけど、やはり制度を変えるための行動とかこの本にある「共助意識」といったことにエネルギーを使うよりは、海外脱出とかにエネルギーを使いたいと思うなぁ。これじゃ日本はよくならないんだろうけど。子供を持たない、というのはあるなぁ。少子化に加担することになるけど。

FPの資格を取得する過程でライフプラン提案書を作成したけど、現在の年金制度を前提にしたなぁ。実務だと将来の年金の縮小などを考慮するとどうしようもないという人が多数なんだろうなぁ。自分が高齢者になって若い世代から搾取する立場になる前に、日本自体が財政的に破綻してそうだし、悲観的にしかなれないとは悲しいものだ。
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2006年05月23日

「正社員時代の終焉−多様な働き手のマネジメント手法を求めて」を読んだ


正社員時代の終焉−多様な働き手のマネジメント手法を求めてを読んだ。

正社員という日本独自のシステムが崩壊する中で、非正社員も含めた形で企業はどのようにマネジメントしていくか、といった内容。

仕事の内容によって、正社員に任せるのか非正社員に任せるのか、といったことを、企業特殊性の高低や知識レベルの高低といった観点から分類している。ただし、効率化ダイナミクスや育成ダイナミクスといった点も考慮していく。

非正社員が増えているという現状を示し、その実態を示す。また、非正社員を大きく7つのタイプに分類し、それぞれについてどういったマネジメントで対処するのが望ましいのかについて示している。

最後に、ポスト正社員時代ということで、今後の日本の未来について考察している。

この本はマネジメント向けであるということを知らずに読み始めたんだけど、マネジメントの立場だけでなく、ある程度仕事のキャリアがあって働き方を見直したい、という人にも役に立つ内容だと思った。働く側の立場としてどうすればよいのか、という点がないのは残念だった。

非正社員の7つのタイプとして、「理想の職場追求タイプ」「スペシャリストタイプ」「仕事そんなに大事じゃないタイプ」「とりあえず就職タイプ」「正社員疲れちゃったタイプ」「仕事大好き頑張りやさんタイプ」「なんとなく働きたいタイプ(経済的な不安はないが社会参加として仕事したい)」があり、うまく分類していると思った。自分は2, 3, 7番目のタイプを足して3で割ったようなタイプだと思うが、今後どうしていくのがいいのかの参考にはなったような気がしないでもない。

個人事業主(インディペンデント・コントラクター)という働き方についてもこの本で述べられており参考になったが、企業としてWIN-WINの関係というのを実践していくのは難しいのが実態のような気がする。

最後の章で未来について述べていて、労働力の減少や外国人の受け入れ、ワーク・ライフ・バランス、スペシャリスト育成などについて述べられていた。自分が個人的に思っているのは、現在の日本企業は国際的競争力を保つために人件費をなるだけ抑える方向になっているが、末端レベルでは長時間労働という実態になっていて、サービス残業が当然というわけのわからない価値観が蔓延していたりと、あまり表面化していないが末期症状にあるのでは、ということがある。少子高齢化の中で年金問題など、若年層から既得権益を持った高齢者へとお金が流れる社会のままでは、これからの若い世代は未来に対して希望をもてないと思う。こういった問題がじりじりと表面化してきて、気がついたら日本は競争力をなくして世界から置いていかれるようになってしまうんだろうか、と悲観的に考えてしまう。ヨーロッパの先進国やアメリカなどにも学ぶ点があるのだろうが、やはり社会の仕組みをどこかで根本的に変えないとだめなんだろうなぁ。
posted by mako at 19:47| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(ビジネス本・その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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